Shopeeにてブラジル越境ECがローンチ!~ブラジルにおける越境ECの可能性


2025年2月からShopeeによるブラジルへの越境EC販売が開始されました。Shopeeがブラジル市場へ参入した2019年から考えると、5年以上の期間を経て日本からの越境ECが実現しました。なお、日本セラーの募集は2月末から開始されています。

どのような需要があるのか、どういったルールや規制があるのか、不透明な部分がまだまだありますが、2億人の人口を誇る市場はビジネスチャンスとしてはもちろん、大きな機会です。競合が少ない今だからこそブラジルへの越境ECを検討してはいかがでしょうか。

市場規模

ブラジルの総人口は2024年時点で2億1,250万人となっており世界第5位を占めています。インドネシア人口の2億2,500万人に次ぐ規模です。最近では新型コロナウイルスの感染拡大などにより人口増加の速度が緩やかになったものの、依然として増加傾向であり将来的にも大きな市場であることは間違いありません。

ブラジルのGDPは2021年時点で1.61 兆ドルであり、ラテンアメリカ全体の29.5%を占めています。ラテンアメリカの全商取引のほぼ3分の1を占めています。eコマースでの取引も成長しており、2020年では222億ドルに達しました。 今後もeコマース市場は成長すると予測されています。(参照元:statista)

モバイル普及率も高く96%以上を超えています。モバイルコマースの成長がオンライン取引を牽引し、モバイルフレンドリーユーザーが多いのも特徴です。毎日10時間以上インターネットを利用しているという調査もあり、eコマースとの相性も高い国です。

文化、購買行動

ブラジル人の主な支払い方法としてクレジットカードやオンライン決済システムのBoleto Bancário(ボレート・バンカリオ)、即時決済システムのPixと呼ばれるサービスが存在します。

Boleto Bancárioは、ブラジル発の支払い伝票で、ATM・窓口・オンラインで決済可能です。クレジットカード不要なため、公共料金や通販など幅広く利用される安全な決済手段としてブラジルで浸透しています。Pixは従来の現金決済や振り込みの代替サービスとしての地位を獲得しており、主要な支払い手段として定着してきています。

クレジットカードやPixなどの決済サービスでは分割支払い機能が導入されており、ブラジル文化として高額商品だけでなく、日常的な低額商品でも分割支払いを行い、特に利子のない分割払いが好まれています。

Shopeeブラジルでは、クレジットカード、Boleto Bancário(ボレート・バンカリオ)、Pixに対応しており、ブラジル人に好まれる分割支払いにも対応しています。これらの多様な支払い方法オプションにより、ユーザーは自分のニーズや状況に応じて最適な支払い方法を選択することができます。

ブラジルでの越境EC市場は、まだまだ成長段階であり、越境ECによる商品の品質やサービスに対する信頼性は徐々に高まりつつありますが、多くの消費者は代金引換を好んでいます。

今後、越境ECへの信頼が醸成されていけば代引きだけでなく、その他支払い方法による決済が浸透していくことが予想されます。現時点でShopeeにおけるブラジル越境ECでの代引き支払いは実装されていないようですが今後の展開が期待されます。

高需要商品

ブラジルでどのような商品の人気があるのか調査の段階ですが、欧米や東南アジアと同様にアニメ・キャラクターグッズ商材の人気が非常に高いようです。漫画のNARUTOやドラゴンボールなどのフィギュアは、ブラジルでも人気があり高い需要がうかがえます。日本のアニメや漫画の人気に伴い、関連グッズやフィギュア、衣類などが若者を中心に高い需要があります。

キッチン用品も人気があり、日本の調理器具や食器は高い機能とデザイン性から多くの家庭で愛用されているようです。包丁、まな板、ピーラーなど日常で使用する道具を高い機能を持った日本製品にしたいという需要があるようです。

美容、スキンケア商品についても人気があり、日焼け止めクリームやヘアマスクなどは現地で既に多く販売されており、1SKUだけで数百個/月の販売実績がある商品も存在しました。日本の化粧品やスキンケア商品は、高品質で効果が高いと評価されているため、その他商品についても受け入れられる可能性が高いです。

インスタントラーメンや抹茶などの食品、飲料も支持されており独特の風味と高い品質が受け入れられています。

参入課題

ブラジル市場への参入課題として送料の高さがあげられます。東南アジアと比較して物理的に距離が遠くなるため、送料が高額になります。そのため低単価商品の場合では商品価格に対して送料の割合が高くなってしまい消費者からは割高に感じられてしまいます。

Shopee物流サービスであるSLSの場合、400g程度で1,500円程度の送料です。日本郵便のEMSサービスと比較するとかなり安いですが、それでも東南アジア向けの送料と比較すると割高です。

ブラジルに限らず越境ECに適した商材は、軽く、小さく、価格が安すぎないといった商品が適しています。販売価格に対して送料が安くなれば、消費者はお得感を感じやすくなり購入に至ります。そういった意味では需要が高くサイズも小さなフィギュアやキッチン用品が受け入れられやすいということが納得できます。

送料は高額になりますが、商品の魅力をきちんと伝えることができ、消費者に受け入れられればどんな商品でも購入してもらえるチャンスがあります。

次に言語です。越境ECではカスタマーサポートによる購入前の会話が非常に重要であり、直接消費者とコミニケーションを取ることが購入率を大幅に改善させます。ブラジルの公用語はポルトガル語であり英語の浸透度は限定的です。

このような背景を鑑みると、ポルトガル語でのカスタマーサポートができるかどうかが、消費者から信頼を得るポイントになり、サービスの独自性に繋がります。ポルトガル語を話せるカスタマーサポート人材を見つけることは難しいかもしれませんが、ブラジル市場を攻略する際にはぜひ検討してみてください。しかしながら、現実的にポルトガル語での対応が難しい場合、一部翻訳サポートなどもあるため英語話者ならば対応は比較的難しくありません。

結論

ブラジル市場は非常に魅力的であり、Shopeeサービス開始に伴い、今が参入の好機です。Shopeeを利用して参入する場合、自社サイトを使って参入する場合と比較し大幅に参入コストを削減することができます。

送料の高さや言語など課題がありますが、ブラジル市場に興味がある企業であれば、ぜひ参入をご検討ください。

ローンチしたばかりでこれから新しい課題が見つかると予想されますが、実際に運用を行い、その中で課題を解決することが望ましいと考えています。弊社でもブラジル市場の知見を集め、どのような課題が出てくるのか調査を進めて参ります。

ブラジル市場に少しでも興味がある企業様、参入をご検討されている企業様は、お気軽にお問合せください。