越境EC Qoo10について


Qoo10は東南アジア、韓国市場に強みを持つマーケットプレイスです。

Qoo10はGmarkt創業者が1999年に東南アジア向けに創業し、その後eBayによって買収され今のQoo10と名前を変えています。

日本市場にも展開しており、日本版Qoo10にアカウント登録することで、その他東南アジア、韓国向けに出店することが出来ます。成果報酬型で販売された場合のみ手数料が発生するため、低リスクで海外販売を始めることが出来ます。

Qoo10とは

日本でもCMやweb広告で宣伝されているため、Qoo10(キューテン)の名前を聞いたことがある方も多いかもしれません。

日本では韓国系コスメ・ファッションに強いショッピングモールと認知されていますが、始まりはシンガポール、東南アジア向けのシンガポールを拠点とした海外ショッピングモールです。

韓国ショッピングモールGmarkt創業者が創業し、その後eBayの資本が入りQoo10と名前が変わっています。日本市場のみeBay Japan単体での運営となっており、海外Qoo10と運営母体が異なっています。

運営母体は異なりますが、それぞれの店舗で連携されており販売者側からは、運営母体の違いについて意識することはあまりないと言えます。

また、Qxpressという物流会社を有しておりQoo10で販売した注文をシームレスに、購入者へ届けることが出来ます。もちろん日本国内の配送だけでなく、海外配送にも対応しており、シンガポール、韓国、マレーシア、北米など様々な国に配送することができます。

出店メリット

一番の出店メリットは日本版Qoo10にアカウントを作成すれば、シンガポール、韓国、マレーシアなど、複数の国に簡単に販売出来ることです。一般的な越境ECモールでは販売する国の数だけ店舗を開設しなければなりませんが、Qoo10ではそのような手間が必要ありません。

そして、販売価格も販売国に合わせその時の為替レートを参考にし、自動で計算され値付けされます。そのため国によって販売価格を再計算する必要もありません。これらの機能により販売にかかる作業コストを下げることができ、運用担当が少ない、もしくは専任担当がいない場合でも、効率的な店舗運営を行うことが可能です。

また、Qoo10 Japanで知られているメガ割に似た割引が越境Qoo10にも存在しています。Qoo10負担のクーポンやQoo10負担で割引を大幅に行うことができ、実質販売店の負担はなく値下げすることが出来ます。

購入者からすると通常よりも安く購入することができ、販売店は負担なく割引が出来るため、双方にとってメリットがありQoo10で販売する大きな魅力となっています。割引上限は設けられますが10%割引、20%割引、30%割引と頻繁に割引クーポンが発行されています。

さらに冒頭で触れたグループ会社のQxpressを有しており、注文された荷物を複雑なデータ処理を行わずに海外へ発送することができます。

越境ECを行う場合であれば通常、店舗運営と物流会社は別になっています。注文情報を店舗アカウントからダウンロードし、発送する運送会社のシステムに合わせたフォーマットへ加工し、運送会社システムにアップロードし、と複雑な加工と手順を踏まなければならない場合が一般的です。

加工と手順が増えれば増えるほど、手間やミスをするケースが多くなり、最悪の場合、注文された商品が届かない、誤った商品が届いてしまうなどクレームの原因となります。それらのリスクを回避する上でもQxpressを使うメリットがあります。

出店デメリット

他の越境ECモールに比べると販売手数料が少し高額です。販売金額により販売セラーランクが設けられており、通常セラーの場合販売手数料は最大12%となります。販売された商品価格によっても変動しますが、最大12%の販売手数料が必要となり、その他越境ECモールと比べると割高になっています。

また、広告を購入すると検索上位へ表示されるなどの仕組みがあり、売上を拡大させるためには一定量の広告費が必要になってきます。広告を購入すればQoo10側で露出機会を増やすなどの取り組みも行っており、費用対効果を検証しながら広告運用を行う知識やノウハウが必要になります。

その他越境モールとの立ち位置

創業当時は東南アジア市場でTOPシェアを誇っていましたが、近年は他のショッピングモールにシェアを奪われています。そのため、最近では彼らの出身国である韓国市場へフォーカスしている動きが見受けられます。

東南アジア市場でも一定のシェアを維持していますが、その他越境ECモールが得意としていない韓国市場を主要市場として設定しているようです。東南アジアだけでなく韓国に進出したいという企業様にとっては出店を検討してよいショッピングモールではないでしょうか。

韓国市場トレンド

韓国市場で人気な商品カテゴリは多岐にわたっています。マッサージチェアや暖房器具などの大型家電からドラックストアで販売されているような日用品まで幅広く人気があります。

特に日本の市販薬は非常に人気があります。胃腸薬や風邪薬など需要が高いのですが、市販薬を販売する場合には薬剤師や登録販売者の免許が必要になるため注意が必要です。

文化的に飲食を好む傾向があるため、胃腸薬やダイエット用品など胃腸の働きを改善する商品や、ダイエット器具、カロリーコントロールサプリなどが好まれています。また、近年日本酒人気も高まっており日本酒を製造されている酒蔵や、日本酒を取り扱っている小売店には良い市場かもしれません。

もちろん東南アジア市場と同様に日本のお土産商品も根強い人気です。日本へ旅行しそこで見た商品や体験を、自国に帰ってからも取り寄せたいという需要があります。北海道や京都、東京などのお土産や、各地独自の工芸品なども人気が高いです。

まとめ

成果報酬型の越境ECモールのため低リスクで販売開始することができます。そして、物流会社のQxpressを有しており、物流面でも手間なく販売を開始することができます。

しかしながら、手数料が少し割高で広告利用を前提とした運用を行う必要があり、広告運用の知識やノウハウが必要です。東南アジアだけでなく韓国市場にも展開しており、韓国へ進出したい企業様にとっては大きなメリットとなります。

記事だけでは全てをお伝えすることは難しいですが、興味を持たれた方はお気軽にお問い合わせください。より詳しい内容をご説明させていただきます。